久々利城(可児市)

少し空いてしまいましたが、城攻め自体はちょいちょい行っております。今回は可児にある久々利城です。私自身としては再訪の場所になります。

現地案内版

車でのアクセスが容易で駐車場もあって降りてからすぐ城域で、かつ遺構もしっかり残りつつ整備もされてて案内板なども十分にあるなどたいへん見学しやすい。山城初心者にもおすすめ。

歴史は上図中にありますので割愛するけれども、一言で言うと信長の美濃侵攻に飲み込まれたこの地域の国衆の城、というところか。

 

桝形虎口

道路に面した登り口を2分も登るとすぐ入口となる桝形虎口がお出迎え。地元の方によりきちんと整備されているので、土塁もそれとわかるように形を保っているし草も刈られており非常にわかりやすい。奥に見える柵は当時を想像して建てたもので、

こうやって反対側に回るとどうやって敵を迎え撃ったかがとてもよくわかる。

 

全体的な縄張りとしてはそこまで複雑なものではなく、最下段を含め階段状に曲輪が4段並んでいるというもの。

「三の丸」より「本丸」を望む

ひとつ登った曲輪「三の丸(当時はこんな呼び名じゃなかったと思うが)」から上を望むとこんな感じ。引きで撮ってるのでわかりにくいけど、段差は数メートルはあり登るのには相当難儀しそうな切岸になっています。落ちたら無事では済まない高さ。

 

「本丸」からの眺め

最高所からの眺めはこんな感じで、方角としては西を警戒していたかなという感じ。ちなみに、反対の東へ行く道は土岐氏の本拠だったであろう土岐市中心部へ抜ける。決して比高の高い城ではないけれども、当時は前方の木は伐採されていたと思われるので、もう少しいい感じの眺望であっただろうと想像できる。

 

そして、以前に来た時には全く整備されていなくて途中で引き返した西側の居館区域へ続く道が今回できていたのでそっちにも突入。

二重堀切

通路になっている堀切を二つ越えると以前はなかった見学路。

この先は細長い土塁のような曲輪の上を辿り、最後は西側の東禅寺の方へ出る。居館跡部分の遺構(が、あるのかないのか不明だが)にはたぶん入れず。

 

ということで、初心者にも初心者以外にもおすすめの久々利城でした。写真にものぼりが多数写っていたと思いますが、地元の方の整備の熱の入りようがとても高くてとても見やすい山城になっています。整備するのもそう楽なことではないと思うけれど、そのおかげで我々は安全に見学できているわけで、本当に感謝の一言。ぜひ隣にある郷土歴史館にも足を運んでほしいと思います。